コントラバス 後藤勇氏のコメント

ISAMIKAWAMURA Official

2025/01/05 16:28

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前回の記事内の内容ですが、

こちらのコメントが、好きなのでピックアップ掲載。させてもらいます。

 

今月から、有料会員様

Super ISAMiracles  へ 音源プレゼントを、

毎月2曲ずつ、3ヶ月に渡りさせていただきます。

第一弾は、本日21:00頃、

会員様へメールにてDL URLを送ります。

 

その音源について、レコーディングと、ミックスを行った後藤氏より、コメントです。

 

前回の記事内からの抜粋になります。

 

 

ISAMIKAWAMURAを録る

今回、ISAMIKAWAMURAの録音をさせてもらいました。録音場所は、定休日の本鵠沼RoundCafe店内と辻堂T-SITE屋外イベントでのライブ録音。RoundCafeでは、そのときの歌と演奏をドキュメンタリーと考えて、極力脚色せずに録るという方法。観客がいないこともあって、どちらかというとじっくりと慎重に自分たちの音と向かい合う感じになりました。一方T-SITEでは、ライブならではの一回性と勢いが表れます。いずれも、歌の輪郭、声とことばがぼやけぬようつぶれぬよう、きちんと伝われるようにに注意しながら録音しました。

 

ライブはもちろん、RoundCafeでも歌と演奏を一緒に録音しています。現在では、歌と演奏を別々に録る方法が圧倒的に多いと思います。歌も個々の楽器も、最も良いテイクを選び、それを組み合わせてミックスして作品に仕上げるのが定番です。良い演奏を「足し算」していけば、良いものが出来上がるという考え方です。しかし、今回はその方法を採りませんでした。実際に演奏してみると、歌と演奏はその時その場でお互いに影響しあっていることがわかります。同時に一緒に演奏する良さ、おそらくそこには人間同士のコミュニケーションが表れるのだろうと思います。

 

「消えてゆく公園」はリハーサル無しの最初のテイクで、粗削りながらも躍動感に溢れています。実際に、ISAMIKAWAMURAは踊るように跳ねながら弾き語っていました。「ふきのとう」は二回目のテイク。初回の粗さを落ち着かせるように、じっくりと丁寧にひとつひとつのことばと音を置き並べていきました。ISAMIKAWAMURAの歌とギター、後藤勇のコントラバス。合理的な足し算では生み出せない、二人の人間がその時その場で夢中に鳴らし、一つに織り上がった歌がそこ記録されていると思います。

 

T-SITEのライブは二日間、昼と夕方の計4ステージでしたが、屋外での販売・飲食中心のクリスマスイベントで、音量の制約もありました。そのため、演奏するモチベーションを維持するには正直厳しいものがありました。しかしその中でも、最終回の演奏はライブならではの勢いにあふれたものとなりました。

 

「盲目とグラデーション」と「Re:member」は、冬の北風が強まり、日もとっぷりと暮れた最終回のテイクから選ばれています。おそらくライブ録音とは思えない音になっていると思いますが、どちらもあとから音を足さず重ねず、実際にライブで演奏した音だけで出来上がっています。、元のライブ演奏の良さは残したまま、音量や音色を細かく補正したり、デフォルメしたり、ノイズを取り除いたりして、歌と楽器のバランスを再構成しています。

 

「Finding You」は、ISAMIKAWAMURAのギター弾き語りとなっています。ステージでは後藤がカホンを叩きましたが、残念ながらマイクが足りずカホンの音は録音できませんでした。しかし、ISAMIKAWAMURAが、いつもよりちょっと跳ねたリズムを感じながらギターを弾き、歌っているのが感じとれると思います。一緒に演奏しているからこそ、音を「引き算」しても残る何かがあるのです。

 

ライブ録音は、どうしてももの足りないと感じる部分をあとから付け足してしまいたくなるのですが、音で埋め尽くすことはせず、間を残し余韻を味わえるようにしました。その上で、ライブの音響等の制約上からうまく録音には記録できなかった、音の強弱や抑揚を、演奏したときの感覚を基に補正しました。すっぴんでもがっつりでもなく、ナチュラルメイクといったところでしょうか。

 

「見えない光」では、ドラムが聴こえると思います。いつもはISAMIKAWAMURAの足元のエフェクターのリズムパターンを鳴らしながら演奏していますが、リズムの跳ねた感じを出そうということで、事前にiPhoneのGarageBandでドラムのリズムパターンを組み、その音に合わせてライブ演奏しています。実は、エンディング部分の長さを間違えて演奏してしまいぴったりと終わらなかったのですが、あとでドラムパターンの長さを調整して揃えています。こうして、二日目の昼間の、力まずリラックスした雰囲気を作品として残すことができました。

 

このように、元のライブテイクの良さを殺さぬよう、演奏したときの感覚を思い出しながら、実際のライブとは別の、新たな録音作品として楽しんでもらえるように、様々なポストプロダクション=録音後の補正・編集処理を行いました。

 

後藤勇のフィルターを通したISAMIKAWAMURAの世界・第一弾、みなさんに楽しんでいただけたら幸いです。

 

2025年元日 後藤勇

 

2025年元日 後藤勇

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後藤勇
gotobass@yahoo.co.jp
https://note.com/gotoisamu/

 

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